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良いアイデアを死なせないための本

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良いアイデアを死なせないための本

こんにちは!Kenです。

本日もちょっとだけ日々を豊かにする、『厳選ビジネス洋書』をご紹介していきます。

今回ご紹介するのは、

Chip Heath, Dan Heathの共著、

『Made to Stick: Why Some Ideas Survive and Others Die』です。

本書は、題名だけ見ると、アイデアの発想方法のように感じますが、

実際には、 『アイデアの伝え方』 について使いやすいフレームワークを与えてくれる本です。

出発点は、

『なぜ良いアイデアが伝わらずに死んでいくのか?』

という疑問でした。

良いアイデアが伝わらない理由を明快に示すある実験とは?

手で鳴らしたリズムから曲名を当てるゲームがその実験の題材になります。

誰もが知っているような有名な曲、

例えば、ハッピーバースデートゥユーのリズムを、

あなたが叩いたとすると、

どのくらいの確率で参加者は正解を答えられるでしょうか?

スタンフォード大学の心理学者エリザベス・ニュートンさんが実験したところ、

参加者の正答率は40分の1でした。

これだけだと、まあそんなものかと思うかもしれませんが、

注目すべきは、リズムを叩く側は平均して2分の1の人は理解できるのではないかと予想していたことです。

なぜ、こんなにも予想と現実の差が生まれてしまったのでしょうか?

それは、リズムを叩く側と聞き手の情報差があるからです。

心理学者には、この現象を、

The Curse of Knowledge

知識の呪いと呼んでいます。

この知識の呪いとは、

他の個人と会話している個人が、

無意識のうちに、他の人が理解する背景を持っていると、

想定するときに発生する現象で、

良いアイデアが伝わらない原因となっています。

例えば、

この知識の呪いのせいで、学者が書く論文は誰にも理解されないものになっています。

他にも、

同僚への単純な指示が、

同僚にとっては非常に分かりにくいものになtたり、

自分は面白い画期的なプレゼンだと思っているプレゼンが、

他の人たちにとっては、全く面白くないものになる理由です。

これは、同じレベルの知識を誰も有していないからです。

ここでいう知識とは、深度や正確さのことではなく、

種類のことです。

つまり、良いアイデアが伝わらないのは、

話し手が、自分と同じ知識のバラエティを聴衆が有していると勘違いして、

丁寧に伝えるべきところや、興味を引くように伝えるべきところを、

流しで話し、自分が伝えたいところを自分勝手に伝えようとするためです。

なるほど、心にグサグサ刺さりますね、、、

著者の、両ヒース氏は、

アイデアが知識の呪いに落ちるのを避け、

聴衆に、聴き続けてもらうためのチェックリストを作成しています。

ただチェックリストの内容は実際に読んでもらうことにして、

今回は、私が個人的に取っても勉強になった、

優れたアイデアが浸透しやすくするための3つのポイントについてご紹介します。

優れたアイデアを浸透しやすくするための3つのポイント

①謎がある。

あるお昼に、社会心理学者のロバート・チャルディーニ氏は、

大学の図書館に行き、

授業のための参考文献を山のように集め、

講座を練り始めました。

しばらくして彼は、

参考文献が専門用語に溢れ、

信じられないほどつまらないということに気づいたのです。

しかし、ある2つの質問がロバート氏の気を引き止めます。

それは、

「太陽系の中で最も特徴的な外見をしている、土星の輪が、どんな仕組みか説明できるだろうか?」

そして、

「なぜ、社会的に権威のある3つの大学、ケンブリッジ、MIT、カルフォルニア工科大学は、上記の問題について全く異なる回答を導くようになったのだろうか?」

という質問です。

この二つの質問に興味を引かれたロバート氏は、

気づけば、1ページまた1ページとページをめくり、

問題の全容が理解できるまで、

時間をかけて読み進めてしまいました。

以上のストーリーから、著者らは、話し手の目的が、

聞き手に対し、次に何が起きるのか、

どんなクライマックスになるのか、

期待してもらうことにある、とおっしゃいます。

話し手、プレゼンター、作家、マーケター、いずれにしても、

聞き手、読み手に『期待』を抱いてもらうことができるかが勝負です。

この『期待』を生むの『謎』になります。

結論:もし聞き手の気を引き続けていたいのなら、一気に伝えたいことを伝えるのではなく、謎を解くのは先延ばしにしましょう。

言うは易し、行うは難しですが、、、

頑張っていきましょう。

②予想を裏切る、超える。

2001年のゼネラル・モータースの新しいミニバンをモチーフにしたコマーシャルについてご紹介します。

このCMでは、リモートで開くスライドドアや、

空がはっきりと見えるサンルーフが魅力的なミニバンに、

幸せそうな家族が乗車していました。

その中の一人の男の子に映像はズームインしていきます。

彼は、窓から外を眺めていました。

すると突然、

バンッ

と、スピード超過の車が横から衝突し、

ミニバンがクラッシュしてしまいました。

次の瞬間画面が真っ暗になり、

「横から走ってくるのが見えなかったのでしょうか?」

「これは誰にでも起こりうることです。」

「シートベルトを締めましょう。」

というメッセージが、赤字で流れます。

このショッキングなコマーシャルは実は、自動車企業のものではなく、

アメリカ交通局の安全喚起を目的としたCMでした。

誰も車のコマーシャルで人が死ぬなんて予想していませんでしたので、

かなりの話題を生み、キャンペーンは大成功に終わりました。

聞き手の予想を裏切ることで、

アイデアは記憶に残りやすくなるということです。

結論:伝え方を考える際には次の二つの質問について考えると効果的です。

・聞き手はこのトピックについてどんな答えを期待しているだろうか?

・どんな答えであれば、聞き手は驚き、直感と反するだろうか?

③個人の物語を語る。

ある晩のこと、

突然、玄関のチャイムが鳴り、

ドアを開けると、赤いベストを着たある女性が、

立っていました。

彼女は、

丁寧に自己紹介をした後、

恵まれない子供達を救うために、

ボランティア活動として、

寄付を募っていると話しはじめました。

アフリカの飢えている子供達のために寄付を募っているのだそうです。

では、ここであなたに質問です。

次の2つのオファーのうち、どちらのオファーにより寄付をしたいと考えるでしょうか?

①アフリカに住む3億人の子供達が飢えに苦しんでいます。お願いです。助けてください。

②あなたが寄付したお金は全て、アフリカのマリにいる、「ロキア」という女の子のところに行きます。このロキアさんは、貧困で死の危機に面しています。あなたの寄付によってこの一人の女の子の命が救われるのです。

カーネギーメロン大学の研究者が同様のシナリオでテストしたところ、

①のアフリカの3億人に寄付するように声をかけられた方は、平均 1.14ドル

②のロキアさんのように、個人のパーソナルストーリーを語られた方は、平均 2.38ドル

という結果になりました。

なんと、個人的なストーリーについて語られた方はそうでない方の2倍に及ぶ金額を寄付したのです。

人間はやっぱりストーリーに弱いんですね。

アフリカの3億人の子供達と言われても、その痛みや辛さがピンと来ませんが、

ロキアさんという固有名詞が使われるようになると、話が変わってきます。

結論:広めたいアイデアがあれば、個人の物語を語ることで、共感を集めやすくなります。

個人のストーリーには、

・状況設定、

・主人公、

・苦しみ、

・その苦しみを乗り越えるための、論理的な戦略、

が必要です。

営業であれば、自分の商品(論理的な戦略)によって、

主人公がどのように苦しみを乗り越えたのか語る必要があります。

必要のない商品であってもストーリーによって買ってしまうことがあるので、

自分がストーリーテラーになることはないという方も、

物語に負けて非合理な意思決定をしてしまわないように、

注意してみてくださいね。

以上、①謎を作る、②予想を超える、③物語を語るという3つのポイントについてご紹介しました。

本書では一度聞いたら決して忘れないメッセージ、 人を行動に駆り立てるような言葉について、

頭文字をつなげてSUCCESs(サクセス)の法則と紹介しています。

ぜひ詳細は本書で確認してみてください。

まとめ

本書は、コミュニケーションを円滑に進めるための、

効果的な伝え方を丁寧に解説してくれる本です。

万が一、あなたが今、

「良いアイデアがあって、それを何としても人に伝えたい。」

「プレゼンが上手くなりたい。」

ということであれば、ぜひご一読されることをオススメいたします。

翻訳版を読んでみる。

  • この記事を書いた人

Ken

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