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スマホアプリに組み込まれている、人間をハメるための3つの仕掛け。

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スマホアプリに組み込まれている、人間をハメるための3つの仕掛け。

こんにちは!Kenです。

本日もちょっとだけ日々を豊かにする、『厳選ビジネス洋書』をご紹介していきます。

今回ご紹介するのは、Nir Eyal 著『Hooked』 です。

突然ですが、

あなたは1日に何回スマートフォンをアンロックするでしょうか?

15万人を対象にした研究では、

平均的なスマホユーザーは、1日になんと110回もスマホをアンロックすることが分かっています。

また、スマホユーザーの79%は起床後15分以内に、

スマホをチェックしてしまうということも分かっています。

なぜか?

それは、スマートフォンに入っているアプリが、

我々を頻繁にスマホを開くように設計されているからです。

アイル氏は本書で、

人間がつい『ハマって』しまうアプリを、

高確率で設計する方法を紹介しています。

逆に、そこに注意しておけば、

無意識に貴重な時間をスマホで浪費することなく、

1日中、主体的、生産的であれる可能性が高まります。

今回は、

アプリに組み込まれている、人間をハメるための3つの仕掛けと、

そのシンプルな攻略法についてざっくりと解説していきます。

スマホアプリに組み込まれている、人間をハメるための3つの仕掛けとは?

①すぐにネガティブな感情を解決できる。(Immediate Relief)

あなたがなんとなく退屈している時、

Twitterを開けば、誰かの面白いツイートをすぐにみることができます。

あなたが不確かさを感じている時、

その対象についてGoogleで検索すると、

数秒後には、『答え』が分かり、不安は解消されます。

また、自分は誰からも必要とされていない人間だと感じている時、

メールアプリを開けば、

あなたを必要としている人や会社が、

たくさんいることがわかります。

人間は、誰だって退屈、不安、自己不信を感じます。

しかし、スマートフォンのおかげで、

一瞬にして、それらのネガティブな感情に対する、

処方箋を得られるようになりました。

Twitterの共同創業者であるEvan Williams氏は、

テクノロジー会社が密かに利用しているあるヒットの公式を明らかにしています。

それは、

「人間に常に付きまとう根源的な負の感情を選び、近代技術を利用して、それをスピーディに解決せよ。」

です。

アプリ開発者は、数億円をかけて人間の『感情的な隙』を見つけています。

より早く、その隙を埋めることができるようなアプリを開発すれば、

人は頻繁にそのアプリを利用するようになります。

結論:スマホアプリにハマってしまう理由の1つ目は、アプリが人間の根源的な負の感情をすぐに解決してくれる仕組みになっているからです。

②予測できない報酬が得られる。(Variable Rewards)

1950年代に、心理学者のB.F. Skinner氏は、ある実験で、

鳩を箱の中に閉じ込めました。

その箱にはボタンがついており、

鳩がボタンを押すたびに、決まった量の餌が出る仕組みになっていました。

鳩は、その仕組みに気づくと、

お腹が空いた時にはボタンを押し、

満腹になると、押すのをやめました。

次に、スキナー氏は餌が出るタイミングを不定期にしました。

つまり、ボタンを押しても、

餌が出るときもあれば、出ないときもあり、

出るときも餌の量が多かったり、少なかったりするようにしたのです。

結果、

なんと、鳩は気が狂ったように、

1秒間に2.5回のペースで、

16時間ぶっ通しボタンを押し続けたのです。

怖いですよね。

残念ながら、

この 「予測できない報酬」 に対する反応は人間もさして鳩と変わりありません。

例えば、カジノやパチンコ店などで、

勝とうが負けようが関係なく、

1日中スロットマシーンに向かっている人がいるのはそのためです。

胴元は人間がハマってしまう、最適な頻度と量に報酬を調整しているため、

中毒が生まれてしまうのです。

スマートフォンは言ってみれば、小さなスロットマシーンです。

Youtubeのアイコンをタップすると、

毎回新しい、つい見たくなってしまう動画が出てきます。

Twitterのアイコンをタップすると、

毎回、予想もしえなかった新たなツイートが出てきます。

さらに、それぞれのLikeボタン、Goodボタンを押せば押すほど、アルゴリズムによって、

よりあなたが報酬を感じるような動画やTweetがサジェストされるようになっています。

結果、

人間は新たな報酬を期待して、それらのアプリを何度も開いてしまうようになるのです。

結論:スマホアプリにハマってしまう理由の2つ目は、アプリをタップすると、毎回新規の予想しえない報酬が得られる仕組みになっているからです。

③簡単に最初のコミットメントができる。(Small Initial Investment)

ベットタウンで、ある研究者が、家主達に、

ダサい「運転注意」の看板を家の前に設置して良いか尋ねて回ったところ、

たった17%しか、その提案を受け入れませんでした。

次に、他の研究者が同じ家主たちに、あまり目立たない

「安全運転を心がけましょう。」

の看板を立てかけるようにお願いしたところ、

家主達の76%が了承しました。

「で?」

という話なんですが、、、

実はその後、もう一度、最初の研究者が、

例のダサい「運転注意」の看板を置くように同じ家主たちにお願いしたところ、

なんと 53% が了承したのです。

なぜか?

それは、実験の対象となった家主たちに限らず、

人間は皆、『一貫していること』 に対する強い欲求を持っているからです。

たとえ、規模の異なる提案であったとしても、

テーマが同じことを、一度了承してしまうと、

その後、その決断に矛盾することはできなくなるのが人間の性なのです。

つまり、先ほどの例では、

一度、交通安全の取り組みに協力したのにも関わらず、

違う研究者には協力しない、

ということが、一貫性に反するため、

できなくなったのです。

他にも、

面白くなくなったあとも、連続ドラマを見続けてしまう人がいることや、

初回利用無料のサービスを一度利用すると、有料になってからも継続して利

用してしまう人がいるのも、

この一貫性の原則によって説明できます。

アプリ制作会社は、この原則を利用し、プロダクトをデザインしています。

例えば、

初めてInstagramのアプリを開いた時、

InstagramはFacebook上の友人のアカウントを自動追加できるようになっています。

ここで、たった一人でもユーザーをフォローさせることができれば、

後に、更新の通知を送ることができるようになります。

そして、友人の更新をチェックすればするほど、

無意識にInstagramを開いてしまう習慣が強化されていくのです。

結論:スマホアプリにハマってしまう理由の3つ目は、一貫性の原則に基づき、始めてアプリを開いた時に、自然な形で最初のコミットメントを引き出す仕組みになっているからです。

ここまでで、

私たちがなぜ1日に平均110回もスマホをチェックしてしまうのか、その理由について解説しました。

では、どうすれば、スマホへの誘惑を振り切り、

本来自分がすべきことに集中できるようになるでしょうか?

スマホの誘惑を振り切り、本来すべきことに集中する方法とは?

スタンフォード大学の心理学者、B.J Fog氏の行動心理学モデルから、

対策の糸口を見つけていきましょう。

彼は、スマホを開く可能性は3つ要素、Motivation、Ability、Triggerからなるとしています。(Action = Motivation + Ability + Trigger)

例えば、

誰かから電話がかかってきた場合、

もし知らない番号だったら、

電話を取るモチベーションが低くなります。

何か他の作業中であれば、

無視してしまうこともあるでしょう。

これが、Motivationの不足です。

あるいは、スマホがカバンの奥底にあり、

物理的に電話に出れずに終わるかもしれません。

これがAbility の不足です。

また、スマホがサイレントモードになっていたら、

そもそも、スマホを取ろうとするきっかけになる音が聞こえないので、電話をとれません。

これがTriggerの不足です。

わざわざモデリングしなくともよいとは思いますが、

Motivation、Ability、Triggerをいかに減ずるかを考えると、

より生産的に活動ができます。

ただ、

天才たちによって作られた『ハマる仕組み』を意志力で脱すること、

つまりMotivationを下げることは難しいと思います。

よって、実質的に、私たちが集中すべきは、 AbilityとTriggerを下げることです。

先日ご紹介した『Happiness Advantage』で、著者のショーン・エイカー氏は「Abillity」を下げる20秒ルールを紹介していました。

スマホをチェックしたいという衝動が起こってから、

チェックするまでに20秒以上かかるような環境を構築しておくと、

チェック頻度を減らせるというルールです。

例えば、スマホのロックキーを長めに設定したり、

机の奥底にしまったり、

違う部屋に置くようにしたりと、

なんでもいいので、あなたとアプリとの間に障害を置くことで、

無駄にスマホで時間を浪費してしまう頻度を減らすことができます。

また、重要ではないアプリの通知(Trigger)を排除しておきましょう。

私のスマホは電話だけ通知が出るようになっています。

また、SNSはLINE以外インストールしていません。

TwitterやInstagram、Facebook、Youtubeなどを削除し、

必要のない通知が表示されないようにしてから、

スマホをチェックする頻度を大幅に減らすことができるようになりました。

結論:集中したい時には、スマホをチェックしたいと思ってから、チェックするまでの導線に20秒以上かかるようにするか、あるいは、そもそも通知が出ないように設定しておきましょう。

アプリ開発者が、どのようにしてあなたを虜にしようとしているのか理解し、最適な対策を打つことで、より生産的な生活を送れるようになるはずです。

まとめ

以上、まとめになりますが本書は、

スマホのサービスを設計する側が読んでも、

消費する側が読んでも、

非常にメリットのある本になっています。

万が一、あなたが今、

・スマホのサービスを設計しようと思っている。
・スマホ断食を実施したいと思っている。

などの状況にある場合、ぜひご一読されることをオススメいたします。

米国テック企業の天才たちが、

どんな考えでサービス設計をしているのか

理解することで、

自分の設計、あるいは防衛がより上手くいくはずです。

翻訳版を読んでみる。

  • この記事を書いた人

Ken

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