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資本主義システムってなんだ!

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資本主義システムってなんだ!

こんにちは!Kenです。

本日もちょっとだけ日々を豊かにする、『厳選ビジネス洋書』をご紹介していきます。

今回ご紹介するのは、James Fulcher 著

『 Capitalism: A Very Short Introduction 』 です。

突然ですが、

あなたは資本主義とは何か、説明できるでしょうか?

身の回りでたくさん使われている言葉なのに、

意外にも、説明しようと思うと、なかなかいい言葉が出てこないものです。

本書、Capitalismでは、

資本主義システムの起源に遡り、

どのようにして生まれたどんなものなのか、

現在、世界中でお金はどのように動いているのか、

明らかにしています。

ひょっとするとあなたは、

「そんなこと学んで何になるの?」

と、思われるかもしれません。

しかし、著者はお金の流れに関する理解が増すごとに、

人生においても、より良い意思決定ができるようになると述べています。

プログラマー達が、インターネットの仕組みを理解して、ハッキングするように、

あなたも、資本主義の仕組みを理解することで、

資本主義に使われるのではなく、

資本主義を利用することができるようになるというのです。

例えば、

最近、日本では貯蓄から投資へという声が上がっていますが、

資産運用なんて、怖いからやらないということで、

多くの人はいまだに、銀行に預けたままです。

しかし、銀行はあなたのお金を使って、

『お金でお金を稼いで』 います。

これは行ってみればあなたが手数料を支払って、

銀行に資産を運用してもらっているということです。

日本人のお金に関するリテラシーは、約80〜100年前に刷り込まれた

『質素倹約に励み、お金は銀行に預ける。』

というものです。

これはそもそも、戦争用の資金を銀行から拠出するためのプロパガンダでした。

少し、話が逸れましたが、

本書を読むと、お金についての見方や考え方が変わり、

稼ぎ方も変わってくる可能性があります。

今回は、本書の中から次の3つのポイントについてご紹介します。

①お金を使って、よりお金を稼ぐことが資本主義の根幹である。

②平民が「自由」を獲得したことで、資本主義は発達した。

③経済危機は資本主義に備わった性質だが、避ける努力はすべきだ。

では、早速見ていきましょう!

①お金を使って、よりお金を稼ぐことが資本主義システムの根幹である。

現在、世界のほとんどの場所で資本主義システムが適用されています。

ところどころ違いはありますが、

どの場所でも変わらない根幹が、

「お金を使って、お金を稼ぐ。」

ということです。

資本家は、資本(お金やお金に変えられるもの)を使い、

更なるお金を稼ぐことを目指します。

例えば、個人にとって家は資本になりえます。

例えば、家は売ることで、

投下した資本を回収することができることができますし、

貸し出すことで、毎月売り上げを上げることができます。

ただ、人口減少が進む日本では一概に家が資産であるとはいいづらいですが、、、

次に、企業と個人の関係について考えていきます。

企業はお金を用いて、

労働者を雇い、製品を作り出したり、

サービスをオファーしたりします。

人や商品などにまずお金を支払い、

支払った額を超えるお金を生み出そうとするのです。

商売の原則は、

「安く買って、高く売ること」

と言われますが、まさしく資本主義の根幹、

「お金を使って、更なるお金を稼ぐこと」

を表しています。

賃金には、ビジネスを前進させることだけではなく、

もう一つの役割があります。

それは、

消費を喚起することです。

当然ですが人は稼いだお金で、生活必需品や贅沢品を買います。

より企業が、労働者に賃金を支払うことで、

より労働者は消費をするようになります。

すなわち、賃金を払うことで、商品やサービスが売れやすくなるということです。

最近、最低賃金を上げる政策が進められていますが、

これは賃金を上げることで、

より労働者が消費するようになり、

結果、企業は売り上げが上がり、

一人当たりの生産性を高めることができます。

現在、2人で1人を支えている日本の社会保障は、

このままの人口統計で行くと、

数十年後には、1人で1人を支えることになります。

社会保障費を2分の1にするか、

労働年齢にある人から2倍とるか、

しなければ、現行の制度を維持することはできません。

しかし、圧倒的に高齢者票の方が強いため、

現実には、社会保障費を2分の1にすることは難しいです。

となると、労働年齢にある人から現在の2倍社会保障費を取る必要があります。

この、社会保障費の増額に耐えうる、家計にするために、

一人当たりの生産性を高めることが不可欠です。

そのための圧力をかけるために、

最低賃金の向上が進められています。

話を戻しますと、

マーケット(市場)は、資本主義のパズルを解く上でもう一つの重要なピースとなります。

かつて私たちの先祖は、

自分が生産できたものだけを消費していました。

また、他の人の生産物を得るためには、

自分の生産物との物々交換でした。

ほとんど自給自足の生活です。

しかし、時が経つにつれ、

自分の生産物を保存が効くお金と交換できるようになり、

お金を貯蓄しておけば、市場から欲しいものを得られるようになりました。

このシステムのおかげで、

生産者はより需要がある(換金しやすい)商品を生産しようとするインセンティブが働くようになりました。

資本主義のおかげで、現在の痒いところに手が届くような、

商品ラインナップが生まれているのです。

共産主義が衰退したのは、

優れた商品やサービスを生み出したり、

提供したりするのに、インセンティブが存在しなかったためです。

コロナウイルス関連の商品、

例えば、ワクチンやPCR検査ツールも、

一番良い製品を生み出した企業や個人が、

名誉だけではなく、経済的にも報われるという、

資本主義システムが存在するがゆえに、

開発競争が起き、

スピーディに市場に製品が届けられていにます。

当然、個人の価値観として、

より多くのお金を求めない、

潔白で美しい生き方は尊重されるべきですし、

日本では特に、そういった価値観の人が多いために、

程よく資本主義にブレーキがかかっているのかもしれません。

しかし、市場に新たな需要を生む、より優れた、新しい製品やサービスを、より早く提供した人や企業が、

精神的だけではなく、経済的にも報酬を受けられる資本主義システムは、

私たちが、豊かに、新鮮な気持ちで日々を生きていくために不可欠です。

結論:資本(お金やお金をうむもの)を使って、

市場に価値を提供し、

更なるお金を生み出すことが、

資本主義システムの根幹です。

②平民が「自由」を獲得したことで、資本主義は発達した。

資本主義の明確な起源は分かっていません。

しかし、歴史を仔細に調査するに、

どうやら中世ヨーロッパにその起源があるようです。

11世紀頃までは、農民は農奴と呼ばれ、

その地の王の奴隷として、

生産物を献上し、自らの消費分は支配者から与えられていました。

しかし12世紀以降、

諸侯が、王から貸与された土地を支配し、

それぞれ独自の政治運営を行なうという封建制が導入されました。

この政治システム下で、

農民などの生産者たちは、諸侯と交渉し、

より自由を持ち始めました。

依然として、一定割合で生産物を諸侯に貢ぐ必要はありましたが、

生産物を市場で交換し、個人財産を築くことができるようになりました。

さらに、『移動の自由』 が獲得できるようになると、

知恵ある起業家は、ある地で安く仕入れたものを、

他の地で高く売ることで莫大な儲けを手にするようになりました。

「安く作って(仕入れて)高く売る。」

という資本主義の根幹を成すルールが、

この時、盛んに利用されることになったのです。

結論:平民が 「自由」 を獲得したことで、

資本主義は発達し始めました。

※かなり、資本主義と自由の関係性を掴みやすくするためにかなり簡易化しましたので、

詳細は本書でご確認ください。

③経済危機は資本主義に備わった性質だが、避ける努力はすべきだ。

2008年のリーマンショックは、世界を震撼させました。

同様な経済危機は過去に何度も起きていますが、

それでもやはり、人類は歴史からまだ学んでいないと、

著者は述べています。

リーマンショック後、

経済危機を救うために、

「低金利」 がポピュラーになりました。

先進国は低金利によって、負債の負担を減らすことができましたが、

発展途上国の人々は、結果的により多くの負債を抱えるとなりました。

「本来借りられない人が返済能力を超える負債を負うことができてしまった。」

ことが、リーマンショックの主因ですが、

結局、ショック後も同じような経済危機のタネを蒔いてしまったことになります。

これは将来、債権の焦げ付きが明確になった時に、

再び、高い確率で経済危機が生じることを示しています。

「本来借りられない人が返済能力を超える負債を負うこと。」

は、残念ながら日本でもよく起きています。

スルガ銀行の不動産融資や、

カードローンによる自己破産など、

資本主義システム下で人間の欲望が行き過ぎると、

こういった事態が生じます。

歴史は何度でも繰り返してきたのです.

では、どのようにして、欲望の行き過ぎにブレーキをかけられるでしょうか?

これは非常に難しい問題です。

例えば、日本が融資に厳しいスタンダードを設けてしまうと、

適切に借金をして、大きな付加価値を社会にもたらす、

優秀な起業家たちも、より規制が厳しくない他国へ移動してしまう可能性があります。

規制を厳しくすると 『日本脱出』 が叫ばれてしまうのです。

実際、現在政府が行なっているのは、

海外から優秀な富裕層を呼び込むための規制緩和です。

特に政治が不安定になった香港から、富裕層を呼び込み、

東京を金融都市にする、なんて方針なのかもしれませんね。

著者は資本主義のもたらすダウンサイドをゼロにしようとするのは、

人間の性質を考えると現実的には難しいけれども、

それでもなお、諦めるのではなく、

より良いシステムにする道を模索すべきだと述べています。

実際、

2015年9月に国連で採択されたSDGs持続可能な開発目標を皮切りに、

お金の流れが少しずつ変わってきています。

消費者が徐々に賢くなり、SDGsに配慮した企業の製品を選ぶようになったことと、

化石燃料の使用割合が大きい企業にかけられる税金が高まる可能性が高まったことで、

投資家が環境、社会、企業統治に配慮しない企業に投資することをリスクに感じはじめたからです。

欲求をエネルギーとする人の性質は変わりませんが、

世界で力を合わせた啓蒙活動やルール作りによって、

一歩ずつ、資本主義のダウンサイドを低減させていくことができるという、

希望が見えてきているんです。

結論:資本主義と人間の性質から、経済危機をゼロにするのは難しいが、

それでも尚、一歩ずつダウンサイドを低減させる方向に、歩を進めていくことはできます。

そのために、良き市民として学びを深めていきましょう。

まとめ

まとめになりますが、本書は、

私たちと密接に関わりのある、『資本主義』のシステムについて、

豊富な事例をあげながら、その基本的な性質を理解できる本になります。

現在の経済システムについて、理解を深めたい際に、

非常にオススメの一冊です。

ぜひご一読ください。

『Capitalism』を読んでみる。

  • この記事を書いた人

Ken

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