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ソーシャルビジネス入門。

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ソーシャルビジネス入門。

こんにちは!Kenです。

本日もちょっとだけ日々を豊かにする、『厳選ビジネス洋書』をご紹介していきます。

今回ご紹介するのは、Muhammad Yunus 著

『Building Social Business: The New Kind of Capitalism that Serves Humanity's Most Pressing Needs』 です。

突然ですが、あなたは、

「自分がお金持ちになるよりかは、何か世の中の役に立つことをしたい。」

と考えることが多いでしょうか?

もしそうであれば、

多くの人は、あなたにNPOや、NGOでのキャリアを勧めるでしょう。

しかし、もし、あなたが、寄付を募るために走り回るのではなく、

自立して利益を上げつつ、

社会貢献ができるような仕組みを作りたい場合には、

どうすれば良いでしょうか?

答えは、『ソーシャル・ビジネス』にあります。

ソーシャル・ビジネスとは、

利潤の最大化ではなく、社会、環境、経済問題を解決することを目的とし、

かつ、周囲からの援助なしに運営が続けられるビジネスのことです。

世界に貢献しながら、ビジネスとして成立させるなんて、

あまりにも虫の良い話に聞こえるでしょうか?

しかし、既にロール・モデルが存在しています。

本書の著者で、

経済学教授のムハマド・ユヌス氏です。

彼は非常に大きな成功を収めたソーシャル・ビジネスである、

『グラミン銀行』をバングラデシュで立ち上げました。

グラミン銀行は、極度の貧困状態にあり、

本来なら融資できないような人々に貸し付けをできるようにしました。

結果、債務者はスモールビジネスを立ち上げ、

しっかりと債務を返済しながら貧困から脱することができるようになりました。

そんな、ソーシャル・ビジネスの開祖であるユヌス氏が、

・ソーシャル・ビジネスとはどんなものなのか、

・どうすれば、それを始められるのか、

・資本主義との関係をどう捉えているのか、

などについての考えをまとめたのが本書になります。

今回は、個人的に参考になった3つのポイントを解説していきます。

早速見ていきましょう。

①ソーシャル・ビジネスとは、金持ちになることよりも、世界課題の解決を主眼に置く商売のこと。

普通のビジネスと、ソーシャル・ビジネスの大きな違いは、

可能な限りリッチになることを目指しているかどうかです。

普通、起業家は利益が積み重なると、

出資比率に応じた配当を受け取ったり、

持ち株を売却したりして、大きなリターンを得ます。

一方、ソーシャル・ビジネスは、

利益のほとんどをビジネスに再投資し、

目標である社会課題の解決を更に追求します。

また、ソーシャル・ビジネスとNPOやNGOは、

どちらも社会課題の解決を目標にした団体ですが、

その自立性において、一線を画しています。

NPOやNGOは寄付がなければ事業自体が成り立ちません。

一方、ソーシャル・ビジネスは社会課題を解決する製品やサービスの提供によって利益を上げ、

自社で上げた利益によって、運営費を賄うことができます。

更にユヌス氏はソーシャル・ビジネスを2種類に分けています。

1つは利益を投資家に分配せず、全額を課題解決に再投資するもので、

もう1つは課題を抱える当事者達によって所有され、

企業利益をダイレクトに、貧困を解決する手段として、所有者に分配するものです。

後者の典型例がグラミン銀行になります。

貧困解決を目的とし、

貧困問題を抱えるコミュニティメンバー自身によって運営され、

自社での雇用創出と融資による個人事業主支援によって貧困の解決を目指します。

このビジネスによって、誰か1人が大金持ちになることはありませんが、

その分より多くの人を貧困状態から救うことができています。

結論:ソーシャル・ビジネスとは、

ビジネスによる継続的な社会課題の解決を目的とする活動です。

誰か1人を富豪にするためのものではありません。

②ソーシャル・ビジネスの始め方は一般的なビジネスと変わらない。

基本的にはソーシャル・ビジネスも一般的なビジネスも起業のプロセスは同じです。

まず、問題を発見し、その問題を解決するために製品・サービスをデザインしていきます。

よって、もしあなたがソーシャル・ビジネスに興味があるのであれば、

まずは、『問題』を探しましょう。

自身が所属しているコミュニティに必要なものか、

あるいは、世界の問題で最もあなたを悩ませているものに的を絞ります。

次に、自分のスキルや才能を使ってそれを解決できるのか考えてみましょう。

ユヌス氏のアドバイスは、『シンプルに始めよう。』です。

たくさんの問題をいっぺんに解決したいと思うかもしれませんが、

まずは、あなた自身の才能や経験が生かせる1つの問題に絞って始めるべきだと述べています。

解決する問題が決まったら、次は資金調達です。

今後5年の論理的かつ詳細なビジネスプランを練り、

さらに、楽観ケースと悲観ケースを作っていきます。

特に悲観ケースでは、どんなにビジネス環境が悪化しても、

全てのコストを賄えるだけの利益を上げられるかを検証するように強く勧められています。

一般的な営利企業とは違うと、ここをサボってしまうと、

継続的な社会貢献が難しくなる可能性が高いからです。

つまり、儲け方も徹底的に考え抜く必要があるということですね。

結論:ソーシャル・ビジネスの始め方は一般的なビジネスとほとんど変わりません。

変に利益を軽視すると、自分の首を絞めてしまうでしょう。

③ソーシャル・ビジネスの役割は資本主義の補完である。

資本主義によって、多くの人々がだいぶ経済的に豊かになりました。

しかし、世界中にその恩恵が広がった訳ではありません。

ヨーロッパや、北アメリカでは数億人の生活の質が大幅に改善された一方で、

資本主義に取り残され、貧困に苦しむ人々が数多く存在しています。

また、資本主義の行き過ぎによって、地球環境に深刻なダメージが生まれています。

このギャップを埋めようと、

SDGsが制定されました。

そして世界は確実に良くなっています。

しかし、それでもなお、依然として課題は存在しています。

あくまでも資本主義の枠組みの中で、

残された課題を解決する役割を果たすのが、ソーシャル・ビジネスです。

決して資本主義を捨てて、異なる概念を導入するものではありません。

ユヌス氏は、まだまだソーシャル・ビジネスには参入の余地があり、

同じ志を持った同志が増えれば、世界はもっとみんなにとって、良い場所になるだろうと述べています。

結論:ソーシャル・ビジネスの役割は資本主義が生み出したギャップを、

資本主義の枠組みの中で埋めていくことです。

みんなにとってより良い世界にするために、

あなたのエネルギーをソーシャル・ビジネスのフィールドで費やすことは、

非常にやりがいのある素晴らしい選択だと思います。

まとめ

まとめになりますが、本書は、

SDGs達成に、大きな役割を果たすであろう、

『ソーシャル・ビジネス』について、その在り方を解説した本になります。

万が一、あなたが今、

「あくまでも資本主義の中で、持続可能な社会課題解決の方法はないか?」

という問いを持っている場合、本書がオススメの一冊になります。

実践者であるユヌス氏のアドバイスは一つ一つに非常に説得力があります。

ぜひ、ご一読ください。

翻訳版を読んでみる。

  • この記事を書いた人

Ken

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